エーゲ海沿岸の緑のオアシス、シリンジェ 国連世界観光機関(UNWTO)の 「2023年 ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選出

国連世界観光機関(UNWTO)が選ぶ「2023 ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に、トルコのエーゲ海地方イズミル県セルチュク地区にあるシリンジェが選出されましたシリンジェは、トルコの美しいエーゲ海沿岸の最も魅力的な都市の一つであるイズミルの緑豊かなオアシスで、自然、歴史、文化、美食が注目されています  

何世紀にもわたる歴史を今に伝える、昔ながらの雰囲気が漂う小さな村のシリンジェは、曲がりくねった山道を登った海抜350mに位置しています。ミカン、イチジク、オリーブの木々、小鳥のさえずり、村の人たちが世話をしている可愛い犬や猫たちが旅行者を温かく迎えてくれます。村は斜面に建てられ、眺望と自然光を最大限に生かした設計の素敵な家々で構成され昔から地域社会の生活と生計を支えてきた果樹園、オリーブ畑、ブドウ畑に囲まれています。 

 自然の美しさもさることながら、シリンジェの地元の果物のほとんどを使った甘いフルーツワインが話題となり、都会から離れ静かな週末を過ごすためにこの村を訪れる観光客が増加しています。石造りの邸宅を改装した居心地の良いブティックホテルやエーゲ海の味覚とシリンジェの美味しいフルーツワインを提供するレストランによって観光客に人気のエリアとなり、今回「2023 ベスト・ツーリズム・ビレッジ」に選ばれました 

エーゲ海の豊かな自然に恵まれたシリンジェ村は、昔ながらの伝統を守り続けており、村の暮らしも昔と変わらず、 農業を営んで羊を放牧したり、庭の果物からジャムやワインを作ったり村の小川を数百年前と同様に飲料水として使用しています村の人気の高まりによって、今では村の狭い通りに趣のある露店が立ち並び、都会の観光客向けに自家製のジャム、シャーベット、果実酒、エーゲ海地方の手工芸品や土産物などの商品が販売されています 

温暖な気候もシリンジェの魅力の一つで、春になると木々が芽吹き、村は緑の楽園へと変貌を遂げ、秋にはまた違った趣になります。オリーブを栽培し、高品質のエーゲ海産オリーブオイルやブドウからワインを生産するシリンジェの人々にとって、この時期は繁忙期となります。村の豊かな歴史と文化遺産を守り、保存するために、ブドウの収穫はこの地域の社会生活に不可欠なものとなっています。閑散期である冬には、暖炉のそばでくつろぎながら、エーゲ海の風味とモルドワインを味わうことができます。

シリンジェは、複数のユネスコ世界遺産に囲まれている点でも魅力的で、シリンジェが位置するイズミル県セルチュク地区はロンリープラネットの「ベスト・イン・トラベル2024」にもランクインしています。例えば、古代世界の七不思議のひとつであるアルテミス神殿の遺跡があるセルチュクまでわずか8km、先史時代からヘレニズム時代、ローマ時代、東ローマ時代、公国時代、オスマントルコ時代を経て約9000年間人が住んでいた古代都市エフェソスまでは12kmの距離です。エフェソスの周囲には、聖母マリアの家、聖ヨハネ大聖堂、七人の眠り姫の洞窟など、初期キリスト教時代のユニークな建造物や遺物があります。