世界でも有数の美しい鉄道路線のひとつ 「イースタン・エクスプレス」、今期の運行開始

トルコの首都アンカラと東部の都市カルスの約1,310kmを結ぶ「イースタン・エクスプレス」(トルコ語ではドーウ・エクスプレス)が、2024310日(日)まで期間限定で運行しますトルコの首都アンカラを出発し、クルクカレ、カイセリ、シヴァス、エルジンジャン、エルズルムを巡り、終着のカルスまでの約26時間におよぶ列車の旅では、トルコの多様な地形と特別な冬の装いに変化した東部地方の様子を見ることができます 

近年の人気の高まりにより、2019年から「イースタン・エクスプレス」に加えて、8つの寝台車と1つの食堂車を備えた「ツーリスティック・イースタン・エクスプレス」も誕生しました。各寝台車にはベッドが2つあるコンパートメント(部屋)が10室あり、快適にお過ごしいただけます。「ツーリスティック・イースタン・エクスプレス」の停車駅は29「イースタン・エクスプレス」の停車駅は50駅で、駅よっては2時間半から3時間停車するため、停車地でゆっくりと観光を楽しむことができます。 

この鉄道の人気を高めた大きな要因は旅の最終目的地であるカルスと、ルート上にある絵のように美しいアナトリアの冬景色ですカルスは、アナトリア最古の居住地のひとつで、ウラルトゥ人、ペルシア人、東ローマ人、セルジューク朝、オスマン帝国、ロシア人などを受け入れてきた歴史があります。シルクロードを含む多くの重要な交易路の交差点に位置するこの都市は、多層的で建築的にも、文化的にも豊かな観光地として発展してきました。カルス中心部にある壮麗なバルト様式のホテルやコーカサスのショーや居心地の良い雰囲気で有名な街のレストランも、この街を特別なものにしています独自の味わいで有名なカルス地方の豊かな料理、特に地方のチーズや季節のガチョウ料理は、広く観光客に親しまれています 

街の中心部を散策すると、火山岩の一種である玄武岩げんぶがん)で造られた見事な建物がいくつも目に入ります。フェティエ・ジャーミィ、キュンベト・ジャーミィ、カルス城、カルス川周辺の建造物などが主な見どころです特に、ユネスコの世界遺産に登録されているアニ考古遺跡は、この地域で最も素晴らしい訪れるべき場所のひとつです。古代都市を取り囲む城壁から、聖堂、ジャーミィ、キャラバンサライ、橋など、現代まで無傷で残っている多様な遺跡のコレクションは、当時の宗教的、行政的、軍事的、市民的な建築例を現代に伝えていますまた、カルスには、世界で3番目に標高の高いスキーコースと、アルプスでしか味わえないパウダースノーのスキー場があります。11月下旬には厚さ数メートルの氷が張るチュルドゥル湖で馬そりに乗って行われる、何世紀も続く伝統行事もあり、カルスでの楽しい体験のひとつとなっています