欧州最大の室内景観面積を持ち、イスタンブル最大の図書館 「ラーミ図書館」新オープン

イスタンブル最大の図書館「ラーミ図書館」が新しくオープンしました。「ラーミ図書館」は、トルコで初めて「持続可能な博物館」の認定を受けた複合施設で、文化、歴史、芸術の分野でイスタンブルの「第一の魅力」となることが期待されています。「息づいた図書館」というコンセプトのもと、読者や研究者に数百万冊の蔵書、書籍以外の資料、デジタルリソースを提供している他、年間を通じて講演会、セミナー、ワークショップ、展示会なども開催される予定です。

公式ウェブサイト: https://ramikutuphanesi.gov.tr/en/

公式動画:https://ramikutuphanesi.gov.tr/en/history/

1月13日のオープニングには、エルドアン大統領も参加し、「ラーミは図書館としてだけでなく、多くの活動ができる文化センターとして計画されました。」とコメントを述べています。

「ラーミ図書館」は、18世紀のオスマン帝国のスルタン・ムスタファ3世の時代に建てられた、ラーミ兵舎が修復、改修され建設されました。ラーミ兵舎は、共和国時代の軍隊にも使用され、1960年代まで頻繁に利用されていた建物です。屋内面積36,000m²、250万冊の蔵書を収容できる他、51,000m²の緑地面積、木々に囲まれた1,000m²の人工池を保有しており、ヨーロッパで「最も広い室内景観面積を持つ図書館」となっています。4,200人を収容でき、数多くのセクションを備えているのも特徴です(ベビー&キッズ、デジタル、青少年、成人、各種専門など)。また、現代的な図書館サービスを提供するため、24時間利用できる自習室や閲覧室、乳幼児コーナー、バリアフリーコーナー、グループ学習室や個人学習室も完備しています。

トルコで初めて「持続可能な博物館」認定を受けた複合施設
ラーミ図書館は、トルコ初の「生物圏持続可能博物館証明書」(Biosphere Sustainable Museum Certificate)を取得しています。修復技術やインフラシステム、地域の文化生活を支える構造、利用者の為の緑のある空間など、あらゆる面で持続可能性の原則に完全に準拠していることから認定されました。また、古代の資源や情報を後世に伝えるプラットフォームの役割も果たしています。

イスタンブルの「息づいた図書館」
ラーミ図書館は、「息づいた図書館」というコンセプトのもと、現代司書の概念の範囲内で、社会の文化的、教育的、芸術的なニーズを満たすように設計されました。図書館の多様性により、あらゆる年齢層の利用者が「全く新しい図書館」を体験できる要素が揃っています。セクションの1つである、アタテュルク研究専門図書館は、2万冊以上の蔵書からなる豊富なコレクションを紹介する他、特に、社会科学や人文科学の分野で活躍する研究者や読者のために、トルコ共和国の歴史、言語、文化、特にアタテュルクの歴史に関連する著作を提供し、トルコで最大のアタテュルク専門図書館となる予定です。

未来に伝える過去 - 修復作業所「シファーハネ」(Şifahane)
図書館の目録に登録されている写本や貴重な印刷物は、写本図書館内に設置された「シファーハネ」という修復作業所で保存されています。図書館の研究所で行われる研究により、様々な巻物や書籍の劣化が検査され、専門家の手によって入念な修復作業が行われます。また、収蔵庫で保管されている作品は、適切な条件で保管され、定期的にメンテナンスが行われています。