トルコ国内の宿泊施設6,000以上で サステナビリティ検証・認証を実施

トルコのアンタルヤ、イスタンブル、ムーラ県の主な宿泊施設6,156軒で、サステナビリティ検証・認証が実施されました。(2023年9月30日現在)
緑豊かな森、美しい砂浜、透き通ったターコイズブルーの海、そして象徴的な文化・歴史遺産を誇るトルコは、国を挙げたサステナブル・ツーリズムプログラムを導入したことで、世界の中で最もサステナブルな旅行先のひとつとなりました。豊かな生態系と文化が見どころで、持続可能性の基準を厳格に遵守する宿泊施設の数と、数多くのエコツーリズムの機会を提供している点がトルコの大きな特色です。サステナビリティ認証を取得した施設数の急速な増加に合わせて、トルコの観光業界全体で環境に配慮したデザインの建物の建設やサステナブルな取組みなどによる二酸化炭素排出量削減の動きも推進されています。国内で広がるこの取組みは、トルコを訪れる方々に有意義で思い出に残る滞在を提供すると共に、地元の文化と経済も支えています。
トルコのサステナブル・ツーリズムプログラムについて:https://goturkiye.com/(英語)

トルコは世界初のGSTCグローバル・サステナブル・ツーリズム協議会(持続可能な世界観光協議会)と議定書を締結した国トルコは昨年、観光関係者の持続可能な変革を達成するため、旅行・観光の世界的な持続可能な基準を制定・管理するグローバル・サステナブル・ツーリズム協議会「持続可能な世界観光協議会(Global Sustainable Tourism Council:GSTC)」と、国家プログラムを開発するための協力協定を締結しました。さらに、政府レベルでこの協定に署名した「世界初の国」となりました。観光産業再構築のための3カ年計画に沿って、トルコは国家的なサステナブル・ツーリズムプログラムも策定し、このプログラムを通じて、観光地、ツアーオペレーター、宿泊施設を含むすべての観光政策にサステナビリティの基準を取り入れました。サステナブル・ツーリズムプログラムの主な目的は、宿泊施設が
チャナッカレアイワジュックからの眺め
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世界的に認められた42の基準からなる「サステナブル・ツーリズム認証」を確実に取得することです。このプロセスにおいて、宿泊施設は毎年実施される認証のための第三者評価を受けます。このような効果的なサステナビリティのプランや検証・認証制度を通じて、施設はサステナビリティへの取り組みを継続的に改善することができます。サステナビリティへの意識の高まりに伴い、トルコではサステナビリティ検証・認証を受けた施設の数が急増しており、トルコの国を挙げたサステナブル・ツーリズム計画によると、2030年までに全ての施設がサステナブル・ツーリズム認証を取得する予定です。

責任あるホスピタリティ
トルコのサステナブル・ツーリズムプログラムは、文化遺産を保護し、生物多様性、生態系、自然を保全しながら、地元の人々の社会的・経済的利益を最大化することを目的としています。さらに、公害の削減と資源の節約を目指し、あらゆる面で環境に配慮した観光の実現を志しています。本プログラムを通じてサステナビリティ認証を取得した宿泊施設は、お客様に世界トップクラスのサステナブルな宿泊体験を提供しながら、環境保護にも貢献し、併せて地域社会にも利益をもたらします。このような手順を公正で責任ある、包括的かつ緻密な方法で実施・実行することは、地域住民や地域社会の独自の価値観や文化の継承に寄与します。

トルコでは、宿泊施設の評価は主に「持続可能な経営」、「文化的影響」、「社会経済的影響」、「環境影響」の4つのカテゴリーで行われています。 サステナビリティ認証取得に向けた施設の第一歩は、効果的なサステナブル・マネジメントを実証することであり、その検証・認証のためには、持続可能性の方針と行動計画の策定、正確なプロモーションの作成、ステークホルダーへの定期的な報告など、多岐にわたる手順が必要となります。さらに、施設は持続可能性に関連した研修を開催することが求められるだけでなく、同時に、その文化的・社会経済的影響についても評価されます。宿泊施設は、文化遺産を保護し、宿泊客とローカル文化との交流を深め、地域経済を支えながら、より実践的な人材雇用、購買の促進、起業家支援などを通じて、地元の繁栄に貢献することが期待されています。これらの基準は、弊害は最小限に抑えつつ、施設の環境上の便益を最大化することを目指しています。

各施設は、地元やフェアトレードのサプライヤーを優先すること、水とエネルギーの消費を最小限に抑えること、固形廃棄物を管理すること、リサイクルを実施すること、生物多様性と景観保護対策を実施することなど、いくつかの要件を満たすことが求められています。